「ゴジラ対ヘドラ」は1971年(昭和46年)の坂野義光監督の作品である。ゴジラ作品の中でも異色作であり、当時小学生だった自分も非常にインパクトを受けた映画だ。
坂野氏は、本作の中でゴジラに空を飛ばせたために特撮映画か離れることを余儀なくされたらしいが、30年以上経って、iMAXによるゴジラ3Dという企画を発表する。この時、私の当時のブログにこの話しを取り上げた。少々、批判的な感じに書いてしまったのだが、その後、プロデューサを名乗る方から丁寧なコメントをいただいた。もちろん、本当の関係者かどうか、まして板野氏だったかなどは不明だが、内容的にイタズラとは思えず気になっている。
ちなみに当時のブログ記事はこれ。個人のマイナーなブログにこんな嘘を書く理由もないと思うのだが。
それはさておき「ゴジラ対ヘドラ」、子供向けの東宝チャンピオンまつりで公開されたのだが、当時社会問題だった公害をテーマにした作品で、とにかくグロくてエグい映像が、とても子供向きとは思えない映画に仕上がっている。
サイケな映像をバックにボディペインティングした女性が踊ったり、薬でトリップしちゃったとしか思えないシーンもあったり、かと思うと途中に不思議なアニメーションが挿入されたり、しまいにはゴジラが空を飛んだりの怪作だ。
ただ、このように書くと変なだけの映画のようだが、この頃のゴジラ映画の中では自分としては好きな作品である。テンポも程よいし、強敵のヘドラ相手に満身創痍で戦うゴジラは必見だと思う。
難を言えば、音楽がどうもコミカルで力が抜けること、あと、やはりゴジラが飛ぶのはやりすぎだったという事だろうか。
ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX(9) 2016年 11/15 号
ゴジラ対ヘドラ
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