「肝心なときにつながらない」という批判もあるようだが、ようは残念ながら携帯電話は非常時用の通信システムではないという事で、交通機関や電気などがダメージを受ける災害時には、同様に機能しなくても仕方が無いのだろう。
災害に対応するならイリジウムのような衛星携帯電話システムがあるが、ここを見ても判る通り、気軽に個人が使うようなものではない。ビジネス的にも成功してないようだし、日常生活において個人は非常時のためにそうそう投資はできないものだ。
それでも携帯電話は良く頑張ってたと思う。
地震発生時、都内のJRの電車に乗っており、一時間弱ほど車内に閉じ込められたが、メールで家族の安否を確認し、Webのニュースをアクセスできたのも携帯電話のおかげであった。その間、車内放送は「地震のため停車している」という無意味なアナウンスを延々と繰り返すばかり。せめて地震情報くらい流せないのか、正直あきれる。
線路に降りられるようになった時も、まともな情報は与えられず、車内に残り電車が動き出すのを待つ人も結構見受けられた。特に年配の方々が・・・。結局、この日のうちにはJRは動くことは無かった。
自分も「こんな場所で線路に降りても仕方無いのでは?」と少々悩んだのだが、線路に人を降ろすという事は当分動かす気は無いのだろうと思い、思い切って降車して結果的に正解だった。せめて、復旧の見込みは当分無いくらいの情報は欲しかったと思う。
降車後、通話は出来なかったがネットにはしばらくはつながり、近所の地図を見て最寄の駅を探し、また会社にもメールで連絡を取ることができた。その後、通信状態はどんどん悪化し、たまにメールが交わせる程度、それもどんどん遅延していったが・・・
続く日々では、BlackBerryの無料アプリ産経ニュースが役に立ってくれた。
実はこれまでは、そんなに急いで必要なニュースなど有りはしないと、ほとんど使っていなかったのだが、今回ばかりは外出時にはまめにチェックすることになった。
同じことばかり繰り返しているTVのニュースより、よっぽど役に立つこともあり、携帯端末での情報収集も少し見直しているこの頃である。